現代の地図 オーサグラフ

このダイマクション地図の影響を受け、1999年に日本で発表されたのがオーサグラフです。ダイマクション・マップが周囲がギザギザの断裂図法なのに対して、こちらはきれいに長方形に収まるように作られています。ダイマクション・マップでは、、各投影面が最少の歪みの範囲で済むように正多面体の中で一番細かく分かれている正二十面体を使っているのに対して、オーサグラフは立体を展開したものが長方形にできるという点から正四面体を使ったというのが発想の原点です。

これまで、そして現在に至るまでわたしたちは400年ほど前にヨーロッパでつくられた世界地図で世界を認識していたといえます。その偏りをあらためようと、ダイマクションやオーサグラフは発明されました。

地図を見る、読むとはまさに世界を読むことであります。地図を作るとは、世界を作りあげることでもあります。フラーの思想は非現実的なユートピア思想と捉えられたむきもありました。グローバリズムとインターナショナリズムのなかでいまあらためて人々がもたなければならない眼差しに示唆をを与えてくれるのです。

 

一方でGPSなどによる、新しい地図との関わり方も生まれ、多様化しています。最近は、町づくりやビジネス、教育等で地図をつくるワークショップも多く行われているようです。たとえば、ふつうは目的地に向かうため、移動するのに合理的なルートを提示してくれる便利な地図です。日常で感じる何気ない、記憶、五感で感じたことが掲載されている地図があったらどうでしょう。まさにさまざまな用途と観点でで、町や世界を編み直し、出会い直すことが地図を描いたり、作ることなのかもしれません。