丸い地球を地図であらわす

地図は現実にある複雑な情報をなるべくシンプルに全体像を捉えてあらわした、人間の知の集積だといえます。地図はそれを見ることで現在の自分がいる場所を認識し、そこから俯瞰的に世界を世界を一望し、知ることのできる道具です。地図の発達は世界の歴史とも大きく関わってきました。たとえば15世紀から17世紀の大航海時代を想像してみると良いでしょう。いちはやくこの「知」を手に入れた人々が、広い視野を獲得し、新たな土地や市場を拡大し、世界全体に影響力をおよぼしていったのです。

現代はスマートフォンのインターネット機能を利用した地図のアプリケーションやサイトを利用し、便利に日常的に地図を使って生活をしています。地図は球体である地球を平面に表したものです。紀元前から地球は丸いのか、平らなのか、という問いがはすでにギリシアで哲学者などによって論争されていました。ピタゴラスやアリストテレスも球体説をとなえていました。海に出て水平線のずっと先にある船をみつめたとき、マストだけがみえて船の下の方が見えなくなっているから地球は平面ではなく湾曲しているのでは、とか月食のとき月に映る地球の影が円弧や円であることから、人々は地球が球体であるかもしれないと感じてきたといいます。しかし科学的にそれが証明されたのはだいぶ後、15世紀頃のことです。球の形を平らな面に表してゆくにはさまざまな工夫が必要です。三次元を二次元のものに表示するときにはかならず歪みができてしまうので、面積・角度・距離を同時に全て正しくあらわすことはできません。地図の利用目的により、地図を描き分けなければいけないのです。それでは、実際に利用されている地図の描き方をみてみます。